日頃、いろいろな物の写真撮影を承ります。
いわゆる『ブツ撮り』というもの、商品写真撮影ですね・・・
僕が商品写真を撮る上で一番気を留めていることが、
『商品の魅力を伝える写真 ⇒ 商品が売れる』
という、単純かつ難度の高いミッション。
この度、自閉症をかかえるお子さんとその家族を応援するキットを撮影させていただきました。
商品名は『コバリテ視覚支援スタートキット』。
行動の優先順位をつけるのが苦手な自閉症の子供たちのために「朝の会」「学校」「歯科検診」など、次の行き場所や、次にすべき行動が、縦横3.5cmのカードにわかりやすく絵で示されている。
開発者は株式会社古林療育技術研究所の社長、古林紀哉さん。
古林さんはご自身の息子さんが自閉症と診断されたことから、自閉症について徹底的に勉強。
” 視覚的に予定を示すスケジュール表があればパニックにならずに過ごすことが出来る ” と知り、行動を絵で示すカードを寝る間も惜しんで手作りされた。
すると、毎日のようにかんしゃくを起こしていた息子さんの様子が改善、かんしゃくを起こすことがなくなった!
効果に確信をもったものの、その手作りの大変さたるや・・・
同じように自閉症児を育てる親御さんたちのためにも「誰もが使いやすい製品を作って販売しよう」と決意。
古林さんは勤務されていた野村総合研究所を退職し、起業されました。
古林療育技術研究所と『コバリテ視覚支援スタートキット』について、朝日新聞(神奈川版2018年6月6日朝刊)に掲載されました。(ここまでは同記事からの引用です)
冒頭に『商品の魅力を伝える写真 ⇒ 商品が売れるという、単純かつ難度の高いミッション。』と書いたけれど、この古林さんのコバリテを撮らせていただくにあたっては
『商品の使い方を伝える写真 ⇒ 商品の魅力が伝わる写真 ⇒ 商品が多くの人のもとに届く』
と、少し複雑で難度の超高いミッションとなりました。
上の2カットは古林さんの息子さんの通った学校に出張撮影。教室内での実際の使われ方を伝える写真です。
下の写真は家庭内での使用イメージ。
いやぁ・・・まだまだ僕の写真は力不足です。
『商品の使い方を伝える写真 ⇒ 商品の魅力が伝わる写真 ⇒ 商品が多くの人のもとに届く』
というミッションは果たせていません・・・
この商品の意義や存在理由を考えると、一筋縄の写真では伝わりません。
精進せねばです。
古林さん、またのチャンスをくださいね~!
(株)古林療育技術研究所の詳細はこちら ⇒ http://www.kobarite.co.jp
『コバリテ視覚支援スタートキット』の詳細はこちら⇒ http://shop.theprompt.jp